『カブールの燕たち』

タリバン支配下のアフガニスタンの首都カブール。
二組の夫婦を襲った悲劇。
ヤスミナ・カドラ『カブールの燕たち』
カブールの燕たち (ハヤカワepi ブック・プラネット)カブールの燕たち (ハヤカワepi ブック・プラネット)
ヤスミナ・カドラ 香川 由利子
早川書房
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紛争地帯を舞台にヤスミナ・カドラが書いた『テロル』。
その前作に当たるのがこの『カブールの燕たち』。

タリバンの原理主義的支配下のアフガニスタンの首都カブール。
廃墟と化した町では公開処刑と私刑が横行し、人心は荒廃していた。
拘置所の看守を務めるアティクは仕事柄神経を病み、
また病身の妻を抱えかなり荒んでいた。
そんなアティクの拘置所に
夫殺しで死刑を宣告された美しい女囚が連行されてくる。


舞台はタリバンに統治されたアフガニスタンの首都カブール。
公開処刑される囚人の拘置所の看守アティクと病身の妻ムサラト、
タリバン政権下で没落してしまった元エリートのモフセンとズナイラ。
二組の夫婦が織り成す物語です。

9月11日の同時多発テロの報復の一環として
アメリカが主体となってカブールは開放されました。
これを読み出したのがちょうど韓国人拉致事件解決後でしたので
ニュースと付き合わせた部分もありました。
宗教や信仰は心を穏やかにするものだと私は思うのですが
タリバン支配下の街も人々の心も荒廃し、
ただただ疑心暗鬼を産むだけ。
極限下の中の理不尽さの中での"心"。

前半、どちらかと言えば陰の薄かったムサラトの選択が悲しすぎます。

それにしてもこんな異常な環境で育った子どもたちが
これからどうなるのか薄気味悪くなりました。
テロル (ハヤカワepiブック・プラネット)テロル (ハヤカワepiブック・プラネット)
ヤスミナ・カドラ 藤本 優子
早川書房
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