「裸足の1500マイル」(オーストラリア 2002年)

オーストラリアでの真実の物語。
幼い姉妹とその従姉妹の身に実際に起きた物語。
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エヴァーリン・サンピ ローラ・モナガン
アット エンタテインメント
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 機会があれば見たいと思っていた一本がGyaOで配信されていました。
 相変わらずの能天気なCM(Yahoo!も然り)に閉口しながら
 それでも胸が詰まる映画。
 北海道では2003年3月にシアターキノで上映された作品です。

1931年、西オーストラリアのジガロング。
先住民族アボリジニと白人との混血児の14歳の少女モリーは、
8歳の妹のデイジー、従姉妹で10歳のグレーシーと一緒に
政府の政策に従って母親から引き離され施設に強制収容されてしまう。
白人社会へ適応するため英語を強要され厳しい教育が始まる中、
たまりかねたモリーたちは厳重な監視をかいくぐり脱走する。
母の元に帰るために1500マイル(2400キロ)の旅路を歩いて・・・。


力ずくで母親の元から連れ去られ、
動物のように檻に入れられて貨車で運ばれる子どもたち。
保護局長ネヴィルと収容所のシスターたちは
白人の自分たちが出来る(すべき)慈悲と善意と疑わない。
混血児たちを肌の色で選別する善意の残酷さ

脱走して捕まった少女の瞳。
父が施設を脱走した少女たちを捕まえる"追跡人"であるために
"追跡人の娘"と仲間に呼ばれる少女の瞳。

施設出身で今は白人家庭のメイドの少女がいる。
彼女もやがてあの家の主人の子を宿し、
ネヴィルが言うところの"より白人に近い"その子を
奪われてしまうのでしょう・・・混血児の未来のためにと。

モリーたちが逃げ出したと気づきながら
食べ物やコートを与える白人女性がいる。
同じ年頃の娘を持つ母親として・・・。

母に会うために歩くモリーの凛とした瞳。
グレーシーの咄嗟の行動と車の窓から見つめる瞳。
娘を人質に捕られて同胞の少女たちを追う"追跡人"ムードゥが
追跡を断念した瞬間の瞳。

元々は狩猟の獲物として入植者(白人)が持ち込んだウサギ。
大繁殖したウサギが牧草や植物の根を食べるため張られたのが
原題でもある"RABBIT-PROOF FENCE・・・ウサギよけフェンス"。
(邦題は悪くないとは思うんですが・・・でも裸足じゃないし。)
フェンス伝いに歩く少女たちとフェンスの彼方を見つめる母。

1970年頃まで(!)行われていたこの隔離政策。
原作のノンフィクション小説の著者は主人公・モリーの娘です。
でも彼女が執筆できたのは彼女が英語で教育を受けたから。
そう、90日歩き続け母の元にたどり着いた・・・では
終わらなかったモリーの旅。

あまりに幼な過ぎて自分の出身地も親すら判らずに
アイデンティティーの喪失に苦しむ『盗まれた世代』と呼ばれる人々。
デイジー役のディアナ・サンズベリーの母と叔母も
子供の頃に家族から引き離された経験があるそうです。
『盗まれた世代』の女性たちがここにもいました。
裸足の1500マイル裸足の1500マイル
ドリス ピルキングトン Doris Pilkington 中江 昌彦
メディアファクトリー
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コメント

TBどうもありがとうございましたm(_ _)m
ほんとにこれは胸が詰まるえいがでしたね〜・・・。
こんな酷いこと、しっかりついこの前までやってたオーストラリアって一体?って
思っちゃいました。基本、あの国は白豪主義らしいですが、それでも酷い・・。
子供たちの目が、あのつらい旅が、今でも
頭に焼き付いています。
ラストの(特典映像だった??あれ、すっかりそのあたりは忘れてます(^^;;) )彼女たちの現在の言葉にも重みがありましたし、2人の現在の映像を見て
またさらに胸が痛くなりました。
また時間ができたら、再見したい映画です。

メルさん、
ご訪問ありがとうございました。
シドニーオリンピックの時にアボリジニの話題が出たような気もしますが、
あまり覚えていなくて(=_=;
保護局と言う名前からして発想が違いますよね・・・。
エンディングロールの前に
現在のモリーとデイジーが笑顔で登場するのですが
ナレーションにまた呆然としてしまいました。
>また時間ができたら、再見したい映画です。
私もです。
地味ですが心に残る映画でしたね。
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「裸足の1500マイル」

210.165.9.64裸足の1500マイルアット エンタテインメントこのアイテムの詳細を見る1931年、西オーストラリアのジガロング。14歳のアボリジニの少女モリー(エヴァーリン・サンピ)は、妹のデイジー(ティアナ・サンズベリー)、従姉妹のグレーシー(ローラ・モナガン)たちと楽しく平穏な毎日を送っていた。ある日アボリジニ保護局の人間が来て、政府の政策に従って彼女たちを拘束、母親から引き離して施設に強制収容する。粗末な環境下で、白人社会へ適応するための厳しい教育が始まる。たまりかねたモリーたちは厳重な監視
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