「ネコを探して」(フランス 2009年)

行方不明の子ネコを探して鏡の中から時空を超えて。
たまはスーパー駅長 ~いちごの風にのって~ [DVD]たまはスーパー駅長 ~いちごの風にのって~ [DVD]
ジェネオン エンタテインメント 2008-09-26
by G-Tools



駅長たまのこのニュースもあり、
ネコ好き垂涎の映画・・・と思いきや、
ネコよりも人間に重点を置いた映画でした。
12月10日シアターキノにて。

行方不明になった子ネコのクロを捜す"彼女"。
鏡の中の尻尾に誘われた行き先は19世紀フランスのサロン。
そして彼女はもう一匹のネコと一緒に時空を超える旅に出る、
日本に、イギリスに、アメリカに。


水俣病公式発見の日とされるのが1956年5月1日。
・・・半世紀以上の時間を経ても病気に苦しむ住民たち。
魚網を噛み切るネズミを捕るネコは、
漁師からご褒美に魚をもらう。
漁民とネコの持ちつ持たれつの関係を
工場廃液の水銀が一変させる。
劇中にも出て来た水俣湾で魚が浮上し、
水銀に汚染された魚を食べたネコたちは
足元がふらつき涎で口元を濡らし
狂ったようになって息絶えていく・・・これが1953年。
そして魚を食べた漁民たちも・・・。
"因果関係がない"という企業の主張のために、
"因果関係を証明するために"たくさんのネコが犠牲になった。

当時のことを語る大学教授の傍らでのんびりするネコの姿。
でも国に圧力をかけて大学の補助金を止めさせたというチッソ。
・・・エゲツナイわぁ。
水俣病について知らない事実がたくさんありました。
そしてこのパートが結構長かった。
この映画で見えてくるのはネコではなく人間。

"彼女"(=監督)とクロ、
そして姉さんネコのシーンはアニメーション。
歩き方、顔の洗い方や仕草などネコ好きにはたまらない。
ただ、日本に来た時の"彼女"の服装が
着物風になっているあたりからもしや・・・と思いましたが、
この方(=監督)の日本についてのイメージは
ちょっと違うというのもまた感じました。
ねこカフェに集まる人をシニカルに描いていましたが、
日本の住宅事情というものをご存じないようですし、
また鍼の知識がなければ、
治療中であっても虐待に見えてしまうでしょうし。
ただ、日本のペットビジネスの過剰さと、
殺処分される多くの命。
・・・この現実には言葉がないけれど。

嫌だと思っても怖い目に遭っても相手を選べないお泊りネコ。
"ケージの中"か"見も知らぬ人と一晩過ごす"しかないネコの方が
ねこカフェのネコたちよりもよっぽど気の毒。
その意味では最もネコらしい生き方しているのは
鉄道のケーブルをネズミから守るために
鉄道員たちと一緒に列車を点検するエリカかも。
有名無名のネコたち。
・・でもたまやオスカーの出番は案外少なかったのよねぇ。

「ずっと一緒。
そうでしょう?」
オスカー―天国への旅立ちを知らせる猫オスカー―天国への旅立ちを知らせる猫
デイヴィッド・ドーサ 栗木さつき
早川書房 2010-02
by G-Tools

コメント

Secret

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

フリーエリア