『冠・婚・葬・祭』

宇都宮さんとはたった半日過ごしただけだった。
中島京子著『冠・婚・葬・祭』
冠・婚・葬・祭 (ちくま文庫)冠・婚・葬・祭 (ちくま文庫)
中島 京子
筑摩書房 2010-09
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何せインパクトのある装丁。
それにしても聞いたことのあるお名前だと思ったら、
『小さいおうち』は2010年第143回直木賞受賞作でした。

就職して初めての夏、
佐々木直之は会社から奇妙な命令を受けた。
取引先の創業者であり現社長の父の葬儀に
ひとりの老女を連れて行くというもの。
福祉車両を手配し告別式に参加し
必ず火葬場までお連れする。
それが三ヶ月前のことだった。


『冠』(成人式)"の『空に、ディアボロを高く』、
『婚』(お見合い)の『この方と、この方』、
『葬』の『葬式ドライブ』、『祭』の『最後のお盆』。
辛うじてリンクしていますが、
ほぼ独立していると言ってもいい4編からなる本です。
遥か彼方の記憶を辿る『冠』『婚』よりも
後半2つの方が身につまされる部分が多く・・・。
それだけ歳を重ねたということなのでしょうね。

『葬』はいまどきのヒト・佐々木直之と
耳が遠い、ちょっと痴呆気味の宇都宮ゆかりさんとの半日のドライブ。
火葬場に向かう同乗者の会話から、
その女性が誰なのか読者もそして直之も判るのですが、
話している当人たちはまったく気付かない。
今なら然るべき治療を受けられたでしょうが、
幸せな生活から一転、
本当に気の毒な人生を歩んでこられたゆかりさんの
無邪気さや愛らしさが愛しくまた悲しくもありました。

『祭』の三姉妹のやり取りは、
どこかで聞いたことがあるような・・・とニヤリ。
お盆は精進料理なんですね。
北海道では刺身が出ないくらいで
通夜振る舞いにも肉や魚が焼き物揚げ物と並びますし、
おつまみもイカも鱈もカレイも・・・と気にしない。
まあ、北海道が大雑把過ぎるだけかも(苦笑)。

でも仏さまの里帰りのお盆。
ナスとキュウリの牛と馬のおかげか、
たくさんいらっしゃって(苦笑)。
・・・来年、コンビニになったら張り合いがないでしょうねぇ。
今年の来客は

「私の時は、浅田屋の塩大福にするの」
ご先祖さまとのつきあい方 (双葉新書(9))ご先祖さまとのつきあい方 (双葉新書(9))
一条 真也
双葉社 2010-09-15
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