『アクロイド殺人事件』

死を選んだ未亡人。
彼女と再婚の噂があった男の刺殺体。
『からまつ荘』の外国人の男。
アガサ・クリスティ著『アクロイド殺人事件』
アクロイド殺人事件 (新潮文庫)アクロイド殺人事件 (新潮文庫)
アガサ・クリスティ 中村 能三
新潮社
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一時期、ポアロシリーズを読み漁っていました。
引越し時に処分してしまった・・・はずがそうではなかったようです。

キングズ・アボット村。
九月十六日から十七日にかけての夜、ファラーズ夫人が亡くなった。
未亡人の彼女は村の財産家のロジャー・アクロイドとの
再婚が噂されていた。
医師のジェイムズ・シェパードは、
十七日の朝に呼び出され睡眠薬の過剰摂取と検死した。
帰宅後、再び外出したジェイムズはロジャー・アクロイドに出会い、
相談したいことがあるからと彼の屋敷・ファンリー荘での夕食に誘われる。
夕刻、ファンリー荘を訪ねたジェイムズはロジャーの姪・フロラから
彼女とロジャーの前妻の連れ子・ラルフ・ペイトンとの婚約を聞かされる。
夕食にほとんど手をつけなかったロジャーは
食事が済むとすぐにジェイムズを書斎に招き入れ、
彼にファラーズ夫人の夫の死についての質問をぶつける。
一年余り前に病死したとされて夫を毒殺したこと、
そのことで脅迫されていることを告白した夫人に対し、
思わず嫌悪と恐怖の表情や態度を見せてしまったことが、
夫人を死に追い込んだのではないか。
胸のうちをジェイムズに打ち明けるロジャーの元に、
ファラーズ夫人からの手紙が届く。
その夫人の遺書は自分ひとりで読むと言い、
ロジャーはジェイムズに帰宅を促した。
その夜、ジェイムズが二階にあがった十時十五分過ぎ、
アクロイド家の執事・パーカーからの電話があり、
ジェイムズはファンリー荘にとって返した。
パーカーはロジャーが殺されているのを発見したというのだ。
ところがパーカーは電話などしていないと言う。
ロジャーが心配になったふたりは鍵を壊して書斎に入り、
暖炉の前の肱掛椅子で刺殺された彼を発見した。


十何年ぶりですので細かいところはほとんど忘れていましたが、
読み始めてすぐに犯人が誰かを思い出しました。
私が読んだのは中村能三氏訳の新潮文庫版ですが、
『アクロイド殺し』『アクロイド殺害事件』など、
邦題こそ違えこれだけ販売されている。
今では珍しくはないプロットですが1926年発表のこの小説が
フェア・アンフェア論争を引き起こすことになったのも、
それだけ斬新で衝撃的だったことの裏返しだったのだと思います。

"将来に対する不吉な予感が、はじめてわたしの心をかすめたのは、
このときだったといっても過言ではないと思う。
その時までは、まだはっきりしたものではなかった・・・しかし、
ことのなりゆきに対して、漠然とした不吉さが感じられたのである。"
「じつを申し上げますと、
わたしもヘイスティング大尉のお書きになったものを読んだことがありますので、
自分でも真似事みたいなものをやってみたいと思いましてね。
なにしろ珍しい機会で・・・おそらく、
こういう種類のことに関係するのは二度とあるまいと思いますし、
・・・記録にとらないのは、いかにも残念な気がしまして。」
アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ クリスティー 羽田詩津子
早川書房
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アクロイド殺害事件 (創元推理文庫)アクロイド殺害事件 (創元推理文庫)
アガサ クリスティ 大久保康雄
東京創元社
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アクロイド殺人事件 (偕成社文庫)アクロイド殺人事件 (偕成社文庫)
アガサ クリスティ 村上 かつみ
偕成社
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『アクロイド殺し』 アガサ・クリスティー

180.235.97.65イギリスの田舎の村で、資産家の未亡人が亡くなったことからこの物語の幕は上がります。ジェームズ・シェパード医師は友人であり、村の名士でもあるロジャー・アクロイドから深刻な悩み事があると呼び出されるのですが、シェパードがが帰宅した後にそのロジャーは何者かに刺殺され、義子のラルフ・ペイトンは行方不明になるという事件が起きてしまうのです。警察はラルフを容疑者と判断するのですが、ロジャーの姪でラルフの婚約者であるフローラはラルフの無実を信じ、最近村へ越してきた風変わりな外国人に真実を知りた
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