『月影の道 小説・新島八重』

落城の夜に見上げる銀色の月。
紅梅と橘。
蜂谷涼著『月影の道 小説・新島八重』
月影の道 小説・新島八重月影の道 小説・新島八重
蜂谷 涼
文藝春秋
by G-Tools


2012年12月、北海道新聞の本欄で紹介されていた本です。
小樽出身の蜂谷涼の文春文庫のための書き下ろし。

明治元年(1868)年九月二十二日、朝四つ(午前十時)。
会津若松城大手門前の石橋の西端や松平容保の御座所の前に、
「降参」と大書きされた白旗が掲げられた。
ひと月近くにわたり篭城して戦ってきた家臣やその家族たちは、
容保や養子の喜徳、家老の萱野権兵衛ら主君一行を
交わす言葉もなく大手門で見送り、そして会津若松城は開城した。
その夜、三の丸御殿の雑木林をあてもなくさまよい、
雑物蔵の前に出た八重は月を見上げ、
亡き中野竹子に心の中で話しかけていた。


北海道では新島襄も同志社大学もあまり馴染みがないし、
ましてや新島八重という人物は名前だけは・・・という程度。
私個人レベルでは戊辰戦争は白虎隊以外はあまり思い浮かばない。

八重の最初の夫の名とその人となり、
照姫のお国入りの時期、中野竹子との出会いetc.と
「八重の桜」との相違が何箇所もあります。
どちらがフィクションなのかどちらもフィクションなのか、
そのあたりは存じませんが。
(ちなみに「八重の桜」で西郷頼母を演じる西田敏行が
1986年制作日本テレビ系「白虎隊」で萱野権兵衛役)。

それにしても旧藩士やその家族たちを
地元の人間さえ見向きもしない不毛の地に送り込む新政府。
・・・ここまでするのか。

もっとも八重が信仰の道に進み始めると、
信心のない人間には読み辛くまた判り辛い。
それでも八重と義姉や内藤(旧姓日向)ユキとの再会に
救われた思いになりました。

"あの開城の夜に見た月影が、ずっと道を照らしてくれていた。
八重は、ただひたすらに、その道を歩き続けてきたのだ。
そして、これからも歩いていく。命尽きるその瞬間(とき)まで。"
白虎隊 [DVD]白虎隊 [DVD]
森繁久彌 里見浩太朗 風間杜夫
バップ
by G-Tools

NHK大河ドラマ「八重の桜」オリジナル・サウンドトラック INHK大河ドラマ「八重の桜」オリジナル・サウンドトラック I
坂本龍一 | 中島ノブユキ
commmons
by G-Tools

コメント

Secret

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

フリーエリア