「くちづけ」

余命宣告を受けた父と知的障がいを持つ娘。
東京セレソンデラックス『くちづけ』 [DVD]東京セレソンデラックス『くちづけ』 [DVD]
宅間孝行 加藤貴子
Victor Entertainment,Inc.(V)(D)
by G-Tools


「東京セレソンデラックス」の舞台の映像化作品。
2010年には札幌での上演もあったそうですが未見です。
札幌シネマフロンティア12番スクリーンにて。

「長万部くん」というヒット作を持つ
人気漫画の作者・愛情いっぽんこと阿波野幸助は、
知的障がいを持つ娘のマコを男手ひとつで育てるために漫画家を休業、
すでに30年が経っている。
愛情いっぽんの大ファンの編集者・夏目は、
安定した生活を取り戻せば漫画家として復活が叶うかも・・・と、
彼を知的障がい者のグループホーム・ひまわり荘に紹介する。
主人で医師の国村、奥さんの真理子と娘のはるかとスタッフの袴田。
うーやん、仙波、頼さん、島ちんが暮らすひまわり荘に、
いっぽんはマコを連れて住み込みで働き始める。


エンディングクレジットで主演は貫地谷しほりよねぇと確認したくらい、
うーやんのパート(と言うか個性)が強烈過ぎて、
映画全体としてはちょっとバランスの悪い印象を受けました。
ただ、「東京セレソンデラックス」の公式サイト(⇒こちら)では
キャストで最初の名前があるのは宅間孝行なので、
オリジナルの舞台ではうーやんが主役なのかな・・・とも。

先月末に観たもので記憶があやふやなのですが、
"こんなグループホームにもっと早く出会えていたら、
自分の人生も違っていたのに"と、
ひまわり荘に来たいっぽんがこんなことを洩らしています。
いっぽんとマコがようやく見つけた安住の地。
当然自治体の支援はあるでしょう。
でもホームの金銭面を国村夫妻の持ち出しが、
住人たちがホームの外で起こすトラブルには酒巻巡査が。
人々の理解と支えや献身の上で成り立つ桃源郷。
でもうーやんの存在が原因で婚約を破棄された智子がいる。
島ちんの両親は息子の障がい者年金を使い込み、
1年間も料金を払わないまま。

いっぽんにとってのベストは国村夫妻に病気を打ち明け、
助けを求めることでしょう。
でもホームを休業するしかなかった夫妻に頼ることは出来ない。
一方、公的な支援は自治体や制度ごとに窓口が異なり、
手続きが複雑な上に認定や決定までに時間がかかります。
日本は(ハンディキャップを持つ人々に限らず)弱者に対して、
決して親切な国とは言えません。

やっと見つかった施設に馴染めずに何度も抜け出してしまうマコ。
自らに迫る死期・・・。

温かで悲しく残酷でほろ苦く、そしてやり切れない話でした。

「責められないよな。だから智ちゃんは泣くしかなかったんじゃねえの?」

「生きていく術がなくても生きていける世の中にすべきじゃないのか?」

「大丈夫だよ。いっぽんと一緒だもん。」
「いっぽんの娘でありがとな。」
くちづけくちづけ
宅間 孝行
幻冬舎
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『くちづけ』('13初鑑賞44・劇場)

49.129.4.226☆☆☆☆?? (10段階評価で 8)5月25日(土) OSシネマズ ミント神戸 スクリーン2にて 14:50の回を鑑賞。

『くちづけ』

202.217.72.80□作品オフィシャルサイト 「くちづけ」□監督 堤 幸彦□脚本・原作 宅間孝行□キャスト 貫地谷しほり、竹中直人、宅間孝行、田畑智子、橋本 愛、岡本 麗、        嶋田久作、麻生祐未、平田 満、宮根誠司、伊藤高史■鑑賞日 5月26日(日)■劇場 チネチ...

くちづけ

202.217.72.80世の順番とはいえ、残酷だ。
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