「三度目の殺人」

空っぽの器を満たしたものは…。
三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)
是枝裕和 佐野晶
宝島社
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福山雅治が弁護士で、殺人犯役が役所広司。
それくらいの情報で観たのですが、
濃厚なヒューマンドラマを味わいました。
ユナイテッドシネマ5番スクリーンにて。

勝つことにこだわる弁護士・重盛は
同僚の摂津と川島とともに横浜拘置所に向かう。、
殺人の前科がある男・三隅は解雇された社長を殺し、
遺体に火をつけた容疑で起訴された。
接見のたびに言うことが変わる三隅に手を焼いた摂津が
重盛を引っ張り出してきたのだ。
重盛の父は30年前、三隅の最初の殺人事件の担当判事だった。

三隅は金銭目的での犯行を自供しており極刑は確実だが、
重盛はなんとか無期懲役に持ち込むための調査を始める。

三隅の遺族への手紙を手に川崎の山中家に向かう途中、
犯行現場の多摩川河川敷に行った重盛と川島は、
制服姿の左足が不自由な少女の姿を見かける。


それでなくとも言うことがころころと変わる上に
週刊誌への独占告白。
三隅の言葉に文字通り振り回される重盛たち。
三隅と父親を殺された娘、山中咲江との接点。
私生活では自分の知らない娘の一面を見せられて、
重盛は変わっていく。

咲江の告白通りなら、母親は会社の不正同様、
夫の娘への鬼畜を見て見ぬふりをしていたことになる。
そして三隅は自供を翻した。

真実はどこにあるんでしょう・・・。

福山雅治、役所広司、広瀬すず。
メイン三人は期待以上。
そして現在トラブル真っ只中ですが斉藤由貴。
全て必要悪として受け止め悪びれる様子も無い山中妻。
不気味な無邪気さは彼女ならでは。

で裁判。
確かにいきなりあんな供述を始めたら
裁判官はもちろん裁判員の心象は最悪でしょう。
元々が残虐な事件なのだから判決は変わらないのかもしれない。
でも司法側が"暗黙で了解する"さまは衝撃的でした。

「裁くのは私じゃない。
私はいつも裁かれる方だから。」
「誰を裁くかは誰が決めるんですか。
ここでは誰も本当のことは話さない。」
シネマ・ベストシネマ・ベスト
( 『三度目の殺人』メインテーマ収録)

ルドヴィコ・エイナウディ
ユニバーサル ミュージック
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : 三度目の殺人 是枝裕和 福山雅治 役所広司 広瀬すず 斉藤由貴 ユナイテッドシネマ

コメント

オチ~

sannkenekoさん、こんにちは^^
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m

>真実はどこにあるんでしょう・・・。
是枝監督の観る側にその結末を委ねるってのはどんなものなのかと疑います。
そこを明らかにしない限り、せっかくの役所さん、福山クン、
そしてすずちゃんのいい演技を台無しにしていたように思います。
だから自分なりのオチを付けて、それが結論だと思うしかないですが、
夫婦で観ても、オチはそれぞれ違いました(笑)

cyazさんへ。

こちらこそありまとうございます。

>是枝監督の観る側にその結末を委ねるってのはどんなものなのかと疑います。
>そこを明らかにしない限り、せっかくの役所さん、福山クン、
>そしてすずちゃんのいい演技を台無しにしていたように思います。
私は観る側に結末を委ねることは肯定していまして。
現実問題、法廷でも報道でも全てが明らかになるということは
案外ないんじゃないかなぁと。
ただ真実がどちらにしても咲江は色んなものを抱えて
生きていかなければならないことは確かですね。

>夫婦で観ても、オチはそれぞれ違いました(笑)
・・・でしょうねぇ(笑)。

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