「クロエ Chloe」(日本 2001年)

昇華する愛と破滅する愛。
ささやかな幸せと残酷な現実。
そして睡蓮のつぼみは膨らんでいく・・・。
映画レビューはネタバレしません。
clhoe.gifクロエ デラックス版
永瀬正敏 ともさかりえ 塚本晋也
ジェネオ・エンタテインメント 2002-10-25

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 私の中で2人の女性を発見した映画になりました。
 ヒロイン・クロエ役のともさかりえと、
 音楽担当の今野登茂子。
  
プラネタリウムで解説員をしている高太郎は
叔母の絵画展で知り合ったクロエと出会い結婚。
沢山の仲間たちに見守られ幸せな生活を送っていた。
ある日、散歩の途中に突然意識を失い病院に運ばれるクロエ。
診察の結果、右肺に“花のつぼみ”のようなものが発生し、
それが肺を圧迫していることがわかる。
手術で摘出したそれはまさしく睡蓮の花のつぼみだった・・・。


光・・・陽射しと照明と。
闇・・・夜の闇と薄暗い室内と。
音・・・都会の雑踏と息遣いが聞こえる静けさと。
そしてクロエの肺に芽吹いた睡蓮と部屋を埋め尽くす花々と。

「人がいたって寂しい時は寂しいわよね。
いるから寂しいことだってあるし。」
ヒロイン役のともさかりえの楚々とした
透明感を漂わせた凛とした美しさ。

奇病に冒されたクロエへの叔母夫婦や近所の露骨な態度。
それは学校に行かない少年に対する偏見とも重なっていく。
社会でマイノリティーの存在である彼ら。
のしかかってくる現実に傷つき悲鳴を上げながら
それでもクロエを守ろうとする高太郎。

そして高太郎の見る街の風景を
闘病生活の部屋から高太郎の瞳を通じて見つめるクロエの呟き。
「綺麗。」

英助がチビの店で女の子3人に熱弁を奮うシーンが
作品全体のバランスを崩したような気がします。
彼を愛した故に思い詰めてしまった日出美の悲しさや哀れさが
かえって掴みづらくなったような・・・。

明と暗・・・光の強弱と影の濃淡。
登場人物に寄り添う控えめ過ぎる程の今野登茂子のピアノ。
限りなく優しいピアノの音色は痛くなった心を癒してくれる・・・。
chloeost.jpgクロエ
今野登茂子
セレソン 2002-05-08

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コメント

60.238.90.244
いつもTBありがとうございます。
この映画は本当に綺麗な映画でしたね。
あまり期待せず観たのですが予想外に良かったです。
久しく観ていないのでもう一度観たくなりました。

220.220.153.45
あじさいさん、
こちらこそいつもありがとうございます。
白紙の状態で観た映画ですが強い印象が残りました。
>あまり期待せず観たのですが予想外に良かったです。
私も勘で選んだのですが予想以上に良かったです。
Secret

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クロエ

210.172.182.62クロエ デラックス版(日)監督:利重剛出演:永瀬正敏/ともさかりえ
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