「アメリカン・ラプソディ」(アメリカ 2001年)

同じ娘を持つ二つの家族の再生の物語。
そして家族と本当の自分を探す少女の物語。
映画レビューはネタバレしません。
アメリカン・ラプソディ [DVD]アメリカン・ラプソディ [DVD]
スカーレット・ヨハンソン ナスターシャ・キンスキー
AMGエンタテインメント 2005-07-22
by G-Tools



 ヒロインにスカーレット・ヨハンソン、
 その母にナスターシャ・キンスキー。

スターリン全盛期のハンガリーからピーターと妻マルジット、
5才のマリアは亡命に成功する。
生まれたばかりの娘ジュジーと合流する手はずが狂い、
彼らはアメリカに渡りるが、
ジュジーはハンガリーの里親に育てられる。
娘を引き取りたいと手を尽くすピーターらの願いが叶った時には
6年の年月が過ぎていた。


ジュジーの祖母(マルジットの母)は
随分と酷いことをしたものだと思います、孫娘にも養父母にも。
亡命者の家族として送られた刑務所から出てきて
娘夫婦との約束を果たそうとするのはわかるのですが。
でも幼い子を何の説明もないままに里親から引き離して
アメリカに旅立たせるのだから。
冷たい言い方をすれば自分達の都合で預けた子供を
自分達の理屈で取り上げるのだから。
元々この映画自体、監督の実体験を基にしていているのですが
DVDに入っている彼女のインタビューでも
飛行機の中でとても不安な時間を過ごしたと話していました。
その中でジュジーが両親に宛てた絵はがき。
『学校に行きたいからすぐに帰ります』
そのはがきを受け取り養母が呟く・・・奪われた

見たこともない風景や電化製品、食べ物、英語に戸惑う日々。
何より里親を両親と信じていたジュジーに
突然登場した新しい家族・・・両親と姉。
事情がわからないまま成長し思春期に差し掛かると
今の環境と文化に馴染めない自分に苛立っていきます。
幼い頃父とした約束・・・大人になっても家
(ジュジーにとっての家=ハンガリーの養父母の元)に
帰りたかったら帰ればいい

父との約束どおりマルジットをママと呼んでいたジュジーとの約束を
今度はピーターが叶える番・・・。

経済的には貧しいけれども里親の愛情を精一杯受けたジュジー。
生まれ育ったハンガリーの家は軍に没収されていても
新しい家には自分の着ていた洋服やおもちゃが飾られています。
ブタペストから帰ったら乗るはずだった赤い自転車も。

両親は養父母に会うのを嫌がり、
養父母は祖母に会うのを不安がります。
そして15才のジュジーが祖母から聞かされたこと・・・。

でもやっぱり私はマルジットの態度には反発してしまいます。
亡命の動機が過去の事件のトラウマであり
彼女の悲願だということを割り引いても
ジュジーを自分の思うとおりの型に押し込めようとするのは?
ただの子離れできない母親のエゴにしか思えなくて。

養父母が旅立つ娘に渡した新聞紙にくるまれた箱は
5才の時の誕生日プレゼントのままごとセット。

時代背景や当時のアメリカのファッション、
馴染みの薄いハンガリーの風景など興味深いものでした。

『過去があってこその今』
An American RhapsodyAn American Rhapsody
Nastassja Kinski Scarlett Johansson
Paramount 2002-01-22
by G-Tools

コメント

>ただの子離れできない母親のエゴ
に思えるのは私も一緒でした。この母親、人間としてあまり好感が持てませんよね。作者もそうだったのでしょうか。

Biancaさん、
はじめまして。
コメントありがとうございました。
4年以上前に見た作品ですのでかなり記憶が薄れているのですが、
結局マルジットの娘への想いの強さが全てだと思います。
ただ、それが優先するあまりに周囲や娘本人に対して
一方的に押し付ける形になってしまった悲劇ですね。
実の親だから・・という気持ちと、
無意識にせよ共産圏の貧しさに対する優越感もあったのではないでしょうか。
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202.248.237.137お休みの夜は、どうしても映画が見たくなります。《アメリカン・ラプソディ》もっともオスカーに近い若手女優、スカーレット・ヨハンソン。最近だと『真珠の耳飾の少女』でかなり有名になりました

アメリカン・ラプソディ

66.160.206.142第2次世界大戦、粛清の嵐吹き荒れるハンガリーから亡命する一家。赤ちゃんだった次女はやむなく農家に里子に出される。無事アメリカに渡った後も、母親が考えるのはいつも残してきた次女のこと。あらゆるところに訴えてやっ??d=?H

【映画】アメリカン・ラプソディ

210.165.9.642003 米・ハンガリー 
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