「ベロニカは死ぬことにした」(日本 2005年)

「何でもあるけど何にもないから
つまらない人生にさよならすることにしたの。」
それがベロニカの・・・トワが死ぬことにした理由。
ベロニカは死ぬことにした [DVD]ベロニカは死ぬことにした [DVD]
真木よう子 パウロ・コエーリョ
角川エンタテインメント 2006-09-22
by G-Tools



 2月に上映していたのですが観損なった作品です。
 DVDが発売されたので観てみました。

明日がどんな日になるか完璧にわかる。
図書館でデータ入力をしているトワは
退屈な毎日にうんざりし自殺を図る。
目覚めると変わったサナトリウムに入院していた彼女は
院長から後7日間の命と宣告された。
生き長らえたことに憤慨しトワは反発を強めていく・・・。


正気と狂気の境目はどこにあるんでしょう?
無気力で内向きなトワとは対極にいる
患者以上に個性的で元気な医師や看護師の不気味な(苦笑)サナトリウム。
神出鬼没の婦長はいつ"こちら側"に来てもおかしくない存在だし、
ショウコはいつでもナース姿になれそうだし(爆)。
外の世界では風変わりな存在でしかなくても
このサナトリウムでは個性として認めてくれる。
だから狂気の世界に自分の意思で住み続けようとする人たちがいる。
そこに現れたトワはセンセーショナルな存在になっていく。

戸惑い反発しながら死を意識することで
自分の日常や存在を見つめ直していくトワ。
自殺を図りながら余命7日間と言われて動揺する様子は
矛盾しているけれどでも確かにアリと納得。
堅い暗い表情に笑みがこぼれてくる。
「あなたがあなたから離れたらもっと自由になれるのに。」
サチの言葉のように心が解き解されていく。
美しい風景、音楽、院長や婦長、ショウコやサチとの交流・・・。

そのサチの飛ぶという意味と感覚が掴みきれなかったのですが、
あのお見送りのシーンでこちらも納得(笑)。

ところでクロード役のイ・ワン。
韓流のファンには彼の初出演映画として認知されていた本作です。
角川書店では写真集まで出す力の入れようですが、
心を閉ざして喋らないという設定とはいえ台詞はほんの10行くらい。
正直クロードが何故トワに惹かれたのか良くわかりませんでした。
大体私の最後の恋人になってのようなことを
トワが言った後のあのシーンは何なのでしょう?
極論ですが原作(未読です)ではともかくこの映画の流れなら
クロード(に限らず男性は)要らないんじゃないんでしょうか?
原作では多分キーパーソン的な位置付けなのだと思いますが、
ここでのクロードは背景がさらりと説明されただけで存在自体が希薄。
設定も舞台も日本に置き換えたのなら
日本の俳優をキャスティングした方がしっくりしたと感じました。

もうひとつ根底にある死の宣告。
辻褄が合わないこのエピソードも
原作には書き込まれているんでしょうね・・・。

それにしても真木よう子。
「ゆれる」といい心理描写に長けた女優なんですね。
「1%の奇跡」での棒読みの吹き替えは一体ウーン,o(;-_-メ;)o

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